- ゲノムマーカー:BAC/PAC(クローン)
- 大腸菌人工染色体(Bacterial Artificial Chromosome :BAC)によるゲノムライブラリーのうち、ヒトRPCI-11とマウスRP-23
BACライブラリーは、ゲノムプロジェクトの共通材料として汎用されたために、ライブラリーのクローン番号から何番染色体のどの位置に
あるのか、どの遺伝子がどのように配置されているのかが、NCBIデータベースで検索することができます。
また、癌研究では染色体変異を監視するマーカーも担っています。
弊社はこのようなBAC/PACクローンを収集し分譲するとともに、高度に精製したBAC DNAも販売しております。
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[販売ゲノムライブラリーの種類]
- ヒト男性RP-11 BACライブラリー (Plate No.1-1152)
1997年、 ローズウェル癌研究所(Roswell Park Cancer Institute)は、米国NIHの依頼でヒト全ゲノムシークエンス用としてRP-11を作製しました。20名の男性から無作為に選択された末梢血のDNAを制限酵素EcoRIで部分分解、pBACe3.6ベクターに挿入し、大腸菌DH10Bでクローニングしました。 ゲノム断片は平均175kbで437,000クローンあり、ヒト全ゲノムの23.5倍量に相当します。
- ヒト男性RP-1, 3, 4 & 5 PACライブラリー
不特定男性の末梢血から抽出されたDNAを制限酵素MboIで部分分解し、P1ファージ由来のpCYPAC2ベクターに挿入し、大腸菌DH10Bでクローニングしました。英国サンガーセンターの初期シークエンスに使用されています。
- マウス雌RP-23 BACライブラリー
C57BL/6J系統のマウス(メス)の腎臓、および脳から抽出さしたDNAを制限酵素EcoRⅠで部分分解し、pBACe3.6ベクターに挿入、大腸菌DH10Bでクローニングしました。ゲノム断片は平均197kbで、170,000クローンはマウス全ゲノムの11.2倍量に相当します。
本ライブラリーはマウス全ゲノムプロジクトの基本材料としてNIHの認定を受ています。各クローンの末端シークエンスやマップ情報はホームページから見る事ができます。
※プレートNo.15-21、29-35、120-126、183-196、204-210、337-350は現在取り扱っておりません
- [知的基盤データベース]
1) マップ・ドラフトシークエンス http://www.ncbi.nlm.nih.gov/
2) BAC/PAC ライブラリー https://bacpacresources.org/
3) BAC末端シークエンス https://www.jcvi.org/
- [基準ゲノムライブラリーのお取扱い]
| ライブラリー |
材料 |
ベクター |
インサート |
クローン数 |
ゲノム倍量 |
抗生物質 |
| RP11 BAC |
ヒト男性 |
pBACe3.6 |
168 Kb |
437,000 |
24倍 |
Cm |
| RP23 BAC |
マウス雌 |
pBACe3.6 |
198 Kb |
171,000 |
11倍 |
Cm |
| RP-1,3,4,5 PAC |
ヒト男性 |
pCYPAC2 |
115 Kb |
439,000 |
16倍 |
Km |
*宿主はすべて大腸菌DH10B株です
- [ご注文・保存法]
ご希望のBAC/PACクローンの番号(RP11-135D8など)を注文書に記載し、FAX(029-849-2567)、
またはe-mail(ginfo@geno-gtac.co.jp)にてご注文ください。一週間以内に冷凍便にてお届け致します。
到着後は-80℃にて冷凍しますと、半永久的に保存できます。
- [ご使用法]
DNAを抽出精製する場合には、30ug/mlのクロランフェニコール(PACの場合はカナマイシン)の入ったLB寒天培地に菌を塗布し、37℃で一晩培養して単一コロニーをつくり、種菌としてください。
さらに同抗生物質を含む40mlのLBで37℃の震蘯培養を行い、キアゲンカラムで精製してください。
- [法規制]
「遺伝子組換え生物等の規制による生物の多様性の確保に関する法律」(カルタヘナ法)に該当します。
ご使用の際には、「研究開発等に係る遺伝子組換え生物等の第二種使用等に当たって執るべき拡散防止措置を定める省令」
(平成16年文科省・環境省令第1号)に従ってお取り扱い下さい。