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絶滅危惧種クロマグロ資源の持続的利用遺伝子標識仔魚の放流と成魚の識別

 “食卓からトロが消える。”その食材となる大西洋、および南クロマグロの輸入量が削減され、その分を太平洋クロマグロで補完しようとしています。すでに天然稚魚の養殖や未成熟魚を「トロ」状態にする畜養が開始されていますが、これでは大西洋と同じ絶滅状態になります。
 
 クロマグロは一回に数千万個の卵を産みますが、そのほとんどがプランクトンとして地魚の餌となり、太平洋には成魚が50万尾しかいません。一方、養殖槽では数十万尾が自活できる仔魚(種苗)となります。これらを放流すれば成魚として回帰し、また産卵するようになります。日本人の嗜好性の高い天然物は、エサいらず、世話いらずの自然に優しい放流事業で確保でき、沿岸や沖合漁業に数千倍の経済効果をもたらすでしょう。

 すでに、近畿大学は完全養殖に成功し大量の仔魚を生産しています。ただし、標識のない仔魚を
海洋に放流しても天然魚との見分けがつかず、事業主も放流効果の査定ができません。そこで弊社は、人工種苗が均一母系遺伝子で標識化(ブランド)され、天然物と識別できる事を発見。これらを大量に放流し、成魚を魚市場で監査(サーベイ)すれば遺伝子多様性や放流効果が査定できると提案しました。すでに1)800尾余の天然クロマグロから660種の異母系遺伝子を分離し人工種苗との識別ができること。2)放流魚の生存率は高く、年1万尾を放流すれば日本の排他的経済海域内
で捕獲できること。3)捕獲した成魚の80%が日本のセリ市場にあがりますが、資源確保のために漁業関係者の協力が得られ易い
等の調査が進んでいます

 図 クロマグロの母系多様性とその棲息地 
西洋クロマグロ 南マグロ 黄肌マグロ メバチマグロ 
鬢長マグロ 太平洋クロマグロ(本マグロ)

本マグロは400種類、大西洋クロマグロは260種類の母系統が築地市場でみつかりました。